地方の結婚式場に適した花材と提案法|地域密着型フローリストが知っておくべきこと

はじめに:結婚式を彩る「その土地ならではの花」とは?
結婚式は、新郎新婦にとって人生の大きな節目。特に地方の結婚式場では、自然豊かな環境や風土を活かした装飾が感動を呼びます。地方の花屋に求められるのは「地域らしさ」「季節感」「特別感」。本記事では、適切な花材の選定や提案術、成功事例、そして業界団体からの見解を交え、即戦力になる知見をお届けします。
地方の結婚式場に最適な花材とは?
季節の花を軸に「地域性」を表現
春なら桜、夏はヒマワリ、秋はコスモス、冬は椿。四季に応じた代表花に加え、その土地独自の花やグリーンを取り入れることで、ゲストに「ここでしか味わえない」演出を提供できます。例として…
- 北海道:ラベンダー、エゾリンドウ
- 岐阜:アジサイ、飛騨マツ
- 熊本:デンファレ、アンスリウム(温室)
- 沖縄:ブーゲンビリア、ハイビスカス
神社挙式や和婚では、榊、松、南天などの和素材も重要です。
耐久性も考慮する:長時間に耐える素材選び
地方会場では、披露宴まで時間が空くことも多いため、長持ちする素材選びが大切です。おすすめ花材は以下の通りです:
- トルコキキョウ:柔らかく強い
- スターチス:ドライにもなる
- カーネーション:季節問わず安定
- ガーベラ:明るく元気な印象
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提案方法:式場&新郎新婦に響くコミュニケーション術
1. プランナーへの提案書は「写真+花材リスト」
花材提案書はA4サイズにまとめ、花材の実物写真、説明、価格帯、使用イメージを一覧化。たとえば「〇〇町産ラベンダー使用」など地域名を明記することで説得力が高まります。
2. 新郎新婦への提案は「ストーリーテリング」を意識
「プロポーズした公園の花を一輪だけ飾りたい」など、花に込めたエピソードを共有することで、印象に残る装飾になります。
成功事例で見る効果的な花材提案
体験談①:専属フローリストによる会場装花(長野・ラシュレディアコート)
長野県の結婚式場「ラシュレディアコート」では、専属フローリストが新郎新婦の希望に沿って完全オーダーメイドの装花を提供しています。
「コーディネートの組み合わせは1組1組同じものはなく、おふたりらしさ溢れる結婚式の雰囲気を作ることができます」
こうした柔軟な提案力が「地元花材を活かした演出」や「個別ニーズへの対応」に繋がっており、式場ブログでもその取り組みが紹介されています。
体験談②:「花とフォト」で魅せるフォトウェディング(札幌・ONESTYLE)
札幌のフォトウェディングブランド「ONESTYLE」では、時間帯によって装花スタイルを変える演出を導入しています。
昼は自然光を活かした白・グリーンのアレンジ、夜はキャンドルと赤いダリアを組み合わせた幻想的な装飾に。
「一日に二回、まるで別の結婚式を体験したような感覚。写真もSNSで大きな反響がありました」
スタジオ撮影でもフラワーアレンジメントが印象を左右するという好例です。
地域振興としての花材活用
一般社団法人 花の国日本協議会「HUG FLOWERS」では、次のように指摘されています:
「地元産の花材を使った結婚式の演出は、生産者の活躍の場を広げるだけでなく、地域経済や観光との連動も生み出す可能性がある」
出典:HUG FLOWERS「花とまちづくり」
まとめ:地方だからこそできる、唯一無二のウェディング装花を
地方フローリストには「土地の声を届ける力」があります。地元花材、季節感、ストーリー性を組み合わせた提案で、式場や新郎新婦に具体的な価値提供が可能です。
また、環境配慮や地域振興といった社会的視点からも、サステナブルな装花は時代に合った選択となります。
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よくある質問(Q&A)
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トレンドが強い式場でも、地方素材を取り入れられる?
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はい。モノトーンやビビッドカラーと地域花材の組み合わせ次第で、都市的かつ地域らしいハイブリッド演出が可能です。
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地元農家との連携はどう始めたらいい?
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地元JAや生産組合に問い合わせ、見学や産直品の取り扱いに関する契約を提案することでスムーズに進められます。
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使用後の花がもったいない…環境配慮は?
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結婚式後に病院・高齢者施設へ「フラワーリレー」したり、再利用可能な花器を活用することで環境負荷を軽減できま